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会社で作成している業務日報の重要性を教えてください。(2014年1月)

業務日報の重要性

会社では、職場の責任者が、日々の業務内容について業務日報を作成し、さらに上の責任者に報告するということがよくおこなわれています。このような業務日報には、通常、日々の業務内容などが事細かに記載されています。そして、この業務日報に、社員間のトラブルや社員に対する注意などの事実を記載した場合、業務日報が重要な証拠となる場面があります。

例えば、上司の指示に従わない、理由なく遅刻・早退を繰り返すなど、社員に問題行動があった場合、会社としては、口頭で注意を行うことが多いと思います。しかし、裁判などの場面においては、労働者との間で言った言わないの争いになってしまい、往々にして、会社側が日ごろから注意を行っていた事実の証明が難しくなることがあります。

そこで、社員に対して注意を行った事実を、書面等で記録に残しておく必要があります。そして、この事実を業務日報にも記載している場合、裁判所などにおいても、比較的、信用性が高い証拠として扱われます。これは、裁判などが始まる前から、継続的に記録していたものは、真実が書かれている可能性が高いという経験則があるからです。

だからといって、真実でないことを業務日報に記載することは厳禁です。仮に、そのような記載が1つでも見つかれば、業務日報全体の信用性がなくなってしまいます。それどころか、裁判所などに、そのような不正行為を行う会社であるとの印象を与えることになり、心証に大きな影響を与えることになってしまいます。

 

もちろん、社員とのトラブルはないに越したことはありません。しかし、配置転換、有期契約の契約更新など、社員の日頃の行動を評価せざるを得ない場面は、会社運営において不可避です。

このような場面で無用なトラブルを招かないためにも、日ごろから、業務日報に、社員に関する事項を記録するようにしましょう。

担当

弁護士 増山 晋哉